高知市の異形矢印標識

日本最古の現役路面軌道がある街・こうち

明治の日本を支えた人物らの出身地としても有名で、高知県の人口の約半数が集中し、隣接市町を含めて広大な都市を形成する高知市。1904年に一部が開通した現在のとさでん伊野線は、現存する日本最古の路面電車です。現在走るとさでん交通の4つの路面電車はすべてはりまや橋を起点もしくは終点としていますが、はりまや交差点では平面交差となっており、一体化した運行がされているのが特徴です。

撮影日:2024-8-22

①土佐橋西詰

はりまや橋からも近い場所です。余談ですが、はりまや橋って暗渠化された河川に架かる橋だったんですね。てっきり今も水が流れている川だとばかり思っていました。

②土佐橋東詰(はりまや橋観光バスターミナル前)

③菜園場町

異形矢印じゃなくてもよくない?というくらいにまっすぐな道路にありました。ほんとになんで?

④南宝永町

高知市の異形矢印の代表格の赤バツ異形矢印。ほかの都市にある赤バツ異形矢印とは異なり、副矢印の上にバツがデザインされています。直進や右折したくなる形の交差点なこともあり、白バイが隠れていました。

⑤南新田町

気持ちだけ先を曲げているのがいいですよね。交差点形状に忠実です。

⑥桟橋通5丁目(ココ!マーク「T」)

桟橋通五丁目電停の目の前にある異形矢印です。

括弧書きで書いた「ココ!マーク」とは、かつて高知市が主要交差点につけていた記号です。通常は「桟橋通5丁目交差点」のような名称ですが、分かりやすさのためにアルファベットが採用されたようです。2009年にはグッドデザイン賞を受賞し、全国展開を目論んでいたらしいですが、実証実験の段階で終了、順次撤去されていきました。存在する分には困らないと思うんですがねぇ…

付近の地名としては桟橋通5丁目ですが、交差点名の設定はありません。自分が高知を巡った時にはどこもココマークを見かけなかったので、もしかしたらすべて撤去されたのかもしれません。

こんな注意標識も設置されていました。直進禁止なのはなぜなんだろうか、と不思議でした。異形矢印の図柄からさらに異形矢印が生えているのが面白いですね。

この標識はイレギュラーな形ですが、異形矢印の予告というわけではなく、あくまで注意を促す標識なので、異形矢印の撮影数としてはカウントしません。

⑦桟橋通1丁目

⑧梅ノ辻

⑨本町1丁目

⑩上町1丁目

小さい矢印のほうに進んでもすぐ先で一方通行出口にあたるので通り抜けできません。

⑪鷹匠町2丁目/本町4丁目

絶対理系出身の人が書いたでしょ、この補助標識。

「車両(軽車両を除く)/ただし規制区間の西端から東方約30m先までの大型乗用車及び中型乗用車を除く」って長いし複雑すぎる。いや、待てよ。ほんとうの理系出身なら「約30m」ではなく「約30 m」と書かないか…?

そんなことはどうでもよくて、実はこの文章には高知らしさが含まれています。それは、方角を使った案内だということ。高知の人は道案内をするときには右左よりも東西南北で案内するそうです。実は先ほど文章だけで紹介した「ココ!マーク」にも北を示す目印が書かれていて、方角での道案内は高知の人々には染みついているんだなぁと思いました。

ちなみに30mだけ大型車両のみ逆走が許可されるのは、県民文化ホールへの搬入の都合だと思います。